わんちゃんやねこちゃんにも優しい殺虫剤はあるの?~合成ピレスロイド系殺虫剤~

こんにちは!

はとです!

今日は殺虫剤の種類パート2ということで、
よく使われる合成ピレスロイド系殺虫剤について詳しくみていきましょう!

 

ピレスロイド系殺虫剤(合成ピレスロイド

ピレスロイド系殺虫剤とはなにか

ピレスロイド系殺虫剤は、合成ピレスロイドという化学物質を使用している殺虫剤で、
かなり多くの殺虫剤がこのピレスロイド系に該当します。
合成ピレスロイドは除虫菊の有効成分を人工的に作ったものです。

合成ピレスロイドは虫に触れたり、食べられたりすることで昆虫の体内に入ると、
神経軸索のナトリウムイオンチャネルという部分にすぐに作用して、神経伝達を阻害します。その結果、異常興奮とけいれんを起こして虫は死にます。
少し違いかもしれませんが、簡単に言うと人に大量の覚せい剤を摂取したような状態です。

合成ピレスロイドは、基本的には虫ならなんでも殺す系の殺虫剤です。
しかし、合成ピレスロイドの中にもいろいろあって、ゴキブリにとてつもない効果を発揮するものや、使ったあと一定時間殺虫効果が残るものなど、合成ピレスロイドの中でも種類はさまざまです。
成分表示にフェノトリンなど「~リン」と名のつくものがが多いです。

また、この合成ピレスロイドは、昆虫やクモ、は虫類などには効果を発揮しますが、
人などの哺乳類、鳥類には効果がないというメリットがあります。
あるものには効いて、あるものには効かないというのを選択性というのですが、
合成ピレスロイドはほかの殺虫剤の中でも、この選択性がずば抜けていて、
ペットがいる方でも安心して使うことができます

とはいえ、殺虫剤の入った容器を飲むなど、大量に摂取することには注意が必要です。

代表的な殺虫剤では、アースジェットやベニカXスプレーなどがあります。
余談ですが、アースジェットやゴキジェットなどには、灯油が含まれているので、
どんな理由があっても、ゴキブリがコンロの上にいたとしても、殺虫剤を使ってはいけません。燃えます。

【防除用医薬部外品】ゴキジェットプロ ゴキブリ用殺虫スプレー [450mL]

合成ピレスロイド最大の欠点

こんな優秀な合成ピレスロイドにも欠点があります。
それは、抵抗性がつきやすいという点です。
皆さまも聞いたことがあるかもしれませんが、最近ゴキブリがなかなか死にません。
これはほかの昆虫でも同じような現象が起きています。

例えば、コナガというガがいます。キャベツの大害虫です。
このコナガでは、合成ピレスロイドに対する抵抗性が顕著にみられ、同じ合成ピレスロイド系殺虫剤をずっと使っていると、ほかの合成ピレスロイド系殺虫剤に対しても抵抗性がついてしまうという現象が起こっています。(交差抵抗性)

この現象が続くと、いずれ虫を殺せる殺虫剤がなくなってしまいます。
というか、もうすでになくなりつつあります。

まとめ

  • 合成ピレスロイド系殺虫剤は、虫を異常興奮&痙攣させて殺す。
  • 虫ならなんでも殺す系殺虫剤!
  • 虫にはよく効くが、哺乳類や鳥類には効かないので安心安全!
  • 抵抗性がつきやすい!

今日は合成ピレスロイド系殺虫剤について書きました。
殺虫剤は正しい使い方を守って使用しましょう!