塵倫~石見神楽~

 

 

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今回の舞台「忌宮神社

塵倫とは

この国に悪災を与える鬼で、背中に翼を持ち、
天空を自由自在に駆け巡ることができました。
しかも、神通力を駆使し、戦術にも長けていました。

 

物語

第14代仲哀天皇は、九州の熊襲(くまそ)*1の叛乱(はんらん)を平定のためご西下しました。

そして長門国豊浦(現:長府)に仮の皇居を興されたが、

仲哀天皇7年旧暦の7月7日に朝鮮半島新羅国(しらぎ)の

塵倫が熊襲を煽動し、数万騎の軍勢を従え豊浦宮に攻め寄せました。

 

皇軍天皇の軍)は大いに奮戦しましたが、宮内を守護する阿部高麿、助麿の兄弟まで相次いで討死したので、天皇は大いに憤らせ給い、

天皇自ら不思議な霊力を発揮するという弓矢をとって、

塵倫を見事に射抜かれました。

 

熊襲は色を失って退散し皇軍歓喜のあまり矛をかざし旗を振りながら塵倫の屍のまわりを踊りまわったのが数方庭(8月7日~13日まで毎夜行われる祭り)の起源と伝えられています。

 

また、塵倫の顔が鬼のようであったところから、その首を埋めて覆った石を

鬼石」と呼んでいます。

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忌宮神社の鬼石、この下に鬼の首が・・・

 

この鬼石は、下関市長府の「忌宮神社にあります。

ぜひ行ってみてください!

 

神楽歌

石清水今も流れの末知らず

濁りなき世や君を守らん

 

リンク

山口県下関市,神社 | 宗教法人 忌宮神社

塵輪 | 石見神楽演目紹介 | 石見神楽公式サイト

 

*1:

熊襲(くまそ)とは

日本の記紀神話に登場する、現在の九州南部(熊本県球磨地方~鹿児島県霧島)のあたりに本拠地を構え、ヤマト王権に抵抗したとされる人々のこと。