塵倫~石見神楽~
塵倫とは
この国に悪災を与える鬼で、背中に翼を持ち、
天空を自由自在に駆け巡ることができました。
しかも、神通力を駆使し、戦術にも長けていました。
物語
第14代仲哀天皇は、九州の熊襲(くまそ)*1の叛乱(はんらん)を平定のためご西下しました。
そして長門国豊浦(現:長府)に仮の皇居を興されたが、
塵倫が熊襲を煽動し、数万騎の軍勢を従え豊浦宮に攻め寄せました。
皇軍(天皇の軍)は大いに奮戦しましたが、宮内を守護する阿部高麿、助麿の兄弟まで相次いで討死したので、天皇は大いに憤らせ給い、
天皇自ら不思議な霊力を発揮するという弓矢をとって、
塵倫を見事に射抜かれました。
熊襲は色を失って退散し皇軍は歓喜のあまり矛をかざし旗を振りながら塵倫の屍のまわりを踊りまわったのが数方庭(8月7日~13日まで毎夜行われる祭り)の起源と伝えられています。
また、塵倫の顔が鬼のようであったところから、その首を埋めて覆った石を
「鬼石」と呼んでいます。
ぜひ行ってみてください!
神楽歌
石清水今も流れの末知らず
濁りなき世や君を守らん
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